C++向けのO/Rマッパー「ODB 2.4」リリース
オープンソースのオブジェクトリレーショナルマッパー(ORM)である「ODB」を開発する南アフリカCode Synthesis Toolsは2月11日、ODBの最新版となる「ODB 2.4.0」をリリースした。バルクオペレーションのサポートといった新機能が加わっている。
ODBはC++向けのオブジェクトリレーショナルマッパー(ORM)システム。クロスプラットフォーム、クロスデータベースを特徴とし、マッピングのためのコードを記述したり、テーブルやカラム、SQLを扱うことなくC++のオブジェクトをリレーショナルデータベースに格納できる。対応データベースはMySQLおよびSQLite、PostgreSQL、Oracle、Microsoft SQL Serverで、C++98/03およびC++11で利用できる。GCC、Microsoft Visual C++、Clangなどをサポートし、WindowsおよびMac OS X、Linux、Solarisといった環境で利用できる。
ODB 2.4は、2013年10月に公開されたODB 2.3から1年3ヶ月ぶりの最新版となる。本バージョンの最大の特徴として、バルクオペレーションのサポートがある。単一のデータベースステートメントでpersistやupdate、eraseといったオペレーションができるもので、OracleとMicrosoft SQL Serverで利用できる。
このほか、Object Loading Viewsとして単一のSELECT文で複数のオブジェクトのjoinやloadが可能となった。また、MySQLおよびSQL Serverでのストアドプロシージャの呼び出しもサポートした。ViewsでのオブジェクトとテーブルのJoinサポート(Left、Right、Full、Inner)も加わった。
データベースクラス関数としてquery_one()とquery_value()が加わり、「–statement-regex」と「–oracle-warn-truncation」の2種類のオプションも加わった。MySQL、PostgreSQL、SQL Serverについては、SQLの名称がデータベースの上限(MySQLは64文字、PostgreSQLは63文字、SQL Serverは128文字)を上回る場合に警告をするようになった。
ODB 2.4はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはGPLv2。