オープンソースのファイル同期ownCloudのPC向けクライアント「ownCloud 1.7」がリリース

 ownCloud開発チームは11月8日、オンラインストレージソフトウェア「ownCloud」のデスクトップクライアント「ownCloud Client 1.7.0」をリリースした。WindowsおよびMac OS X、Linuxに対応する。

 ownCloudはオンラインストレージサービスを構築できるソフトウェア。オープンソースで開発されており、Dropboxに対抗するオープンな実装を標榜している。ownCloudサーバーにはWebブラウザ経由でアクセスできるほか、専用クライアントであるownCloud ClientやiOSおよびAndroid向けのモバイルアプリも提供されている。

 ownCloud Client 1.7.0は4月に公開されたバージョン1.6に続くリリース。最新版では、オーバーレイアイコンとSelective Syncの2つの新機能が導入されている。オーバーレイアイコンは対応するファイルマネージャーで利用できる機能で、ファイルアイコンの右下に小さなアイコンを表示することでファイルの同期状態を確認できるようにするというもの。各ファイルやディレクトリが同期中の場合は青、同期済みの場合は緑、同期外の場合は黄色のアイコンが表示される。また、同期エラーが発生しているファイルには赤いアイコンが表示される。

 Selective Syncは同期するファイルを細かに指定できる機能。音楽や写真、書類などの同期先を選択できるほか、既存の同期接続で一部のディレクトリやファイルを同期対象から外すことが可能となった。これにより、デバイスに合わせて同期する量を調整する、といったことができるという。Selective Syncの利用には、アカウントページから「Choose What to Sync(同期するファイルを選択)」を選択する。

 このほか、多数のバグや機能強化が加わった。HTTPリクエストタイムアウトハンドラ、コマンドラインツール、ブラックリストなどを改善し、Mac OS XとWindows版では使用しているUIフレームワークであるQt5が最新版にアップデートされている。

ownCloud
http://owncloud.org/