米FacebookがPHP高速実行環境「HHVM 3.5」リリース

 米FacebookのHHVM(HipHop Virtual Machine)プロジェクトは1月20日、PHP実行環境の最新版「HHVM 3.5」をリリースした。ライセンスはPHP LicenseとZend Licenseを採用、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 HHVMはPHPで作成されたプログラムを高速に実行するために開発されたオープンソースの仮想マシン環境。PHPがもつ開発の柔軟性を維持しつつ、JITコンパイルアプローチによる高い性能を特徴とする。FastCGIのサポート、hphpdデバッガといった特徴を持ち、PHPのほかFacebookが開発するPHP互換言語「Hack」の実行環境としても利用できる。多数の採用実績を持ち、2015年に入ってからはWikipediaでの採用が報告されている。

 HHVM 3.5は2014年11月に公開されたHHVM 3.4に続く最新版。2014年は「Xzibit」や「Yelewolf」など著名ラッパーに由来する名前を内部ブランチ名として使用していたが、2015年初のリリースとなる3.5では「Austin」が内部ブランチ名となった。

 本バージョンでの特徴として、PDO拡張のエラー処理の改善や、C++向けのHHVM拡張であるHNI(HHVM Native Interface)の強化によるビルド時間の短縮などがある。また、非同期ストリーム「blocking」でstream_awaitのサポートが加わり、インラインでのClosureの呼び出しが可能となった。このほか、Phar::runningの実装、UnitCacheの高速化なども加わっている。

HHVM
http://hhvm.com/