米Facebook、PHPコードを高速に実行できる実行環境「HHVM 3.4」をリリース

 米FacebookのHHVM(HipHop Virtual Machine)プロジェクトは11月20日、独自のPHP実行環境「HHVM 3.4」をリリースした。PHPコードを高速に実行できるのが特徴で、採用例も増えているという。

 HHVMはPHPやFacebookが開発するPHP互換言語である「Hack」で実装されたコードを高速に実行するための環境。PHP 5.2とAPCを組み合わせた環境と比較して、FacebookのWebリクエストスループットは9倍高速になり、メモリ使用量は5分の1になったと報告されている。

 HHVM 3.4は9月にリリースした長期サポート(LTS)版である「HHVM 3.3」以来のポイントリリースとなる。3.3.1から3.4までの間に927件のコミットがあったという。

 HHVM 3.4ではClosure::bindの早期サポートが加わり、Nullセーフメソッド呼び出し演算子でランタイムとタイプチェッカーのサポートが加わった。abstract finalクラスでのHackサポートなどHack関連を強化し、拡張機能のためのインターフェイスHNI(Hhvm Native Interface)も強化されている。

 開発チームは同日、オンラインストレージの米BoxがHHVMを採用し遅延を3倍短縮したことや、WordPressホスティングのwp-engineがHHVMサポートを表明し、アプリケーションの実行速度が5.6倍になったことなども報告している。

HHVM
http://hhvm.com/