文字列検索ツール「grep-2.21」リリース、性能の改善やバグ修正などが行われる
GNU Projectのgrep開発チームは11月23日、文字列検索ツール「GNU grep」の最新安定版「GNU grep-2.21」をリリースした。性能の強化やバグ修正による安定性強化などが行われている。
grepはファイルから指定したパターンにマッチする文字列を検索するツールで、「global regular expression print」から命名されている。正規表現による検索も可能で、デフォルトではマッチした文字列を標準出力に出力する。GNUプロジェクトの1つとして開発されており、ライセンスはGPL。
grep-2.21は6月に公開されたgreg-2.20に続くリリース。25週の間、94のコミットがあったと報告している。性能の改善が行われ、なかでもsparseなファイルを対象とした検索を改善したという。長いパターンを使った検索の際の性能も改善されている。
ロケールに対して不適切にエンコードされたものを含むファイルについて、ファイルのコンテンツが出力される前にそれが判明した場合はバイナリとして扱うよう変更した。また、「-P」オプションも改善し、無効なUTF-8データが含まれている場合にエラーを報告せずにマッチングしないデータとしてみなすようになった。
このほかマルチバイトで「\w」または「\W」を含むパターンの処理を修正するなど、複数のバグが修正されている。