米Epic Games、マルチプラットフォーム対応のゲームエンジン「Unreal Engine 4.5」を発表
米Epic Gamesは10月15日、ゲームエンジン技術「Unreal Engine 4.5」をリリースした。レンダリング、アニメーション、GUIデザイナーなど多岐にわたって新機能が導入されており、モバイル対応も強化した。
Unreal Engineはゲーム開発ツールとC++のソースコードから構成されており、Epic Games社内でも「Unreal」などのゲームで使われているほか、多くのゲームメーカーで採用されている。月額19ドルのサブスクリプション形式で提供し、PC(Windows、Mac OS X、Linux)、モバイル(iOS、Android)、Oculus VR、HTML5(Webブラウザ)などに向けて開発できる。別途契約を結ぶことで、PlayStation 4やXbox Oneなどのゲーム機向けの開発も可能。教育用途では無料で利用できる。
Unreal Engine 4.5はバージョン4系の最新版で、8月に公開された4.4に続くアップデートとなる。レンダリングでは、「Ray Traced Distance Field Soft Shadow」として、新たに動的なシャドウ方式を導入した。メッシュの距離フィールドを使ってレイ・トレーシングすることで、シャープなコンタクトを持つソフトなエリアシャドウを作成できるという。プロジェクトレンダリング設定は「bGenerateMeshDistanceFields」に変更され、距離フィールド機能を利用できる。
「Subsurface Profile」シェーディングモデルが新しく加わった。サブサーフェススキャッタリングを利用して、現実味のある肌などのエフェクトを作成できるという。モバイルプラットフォームで可動指向性ライトのための動的シャドウのサポートも加わった。
アニメーションでは「Animation Retargeting System」が新たに導入、スケルトン間でアニメーションの変換が可能となる。
GUIデザイナーでは、Unreal Motion Graphics(UMG)がデフォルトで提供されるようになった。Widget Blueprintを新規作成し、UIのデザインを行える。UMGおよびSlateのウィゲットが変換、回転、拡大・縮小、剪断可能となり、UIスタイリング、UIアニメーションも強化した。
プログラミング関連では、自動C++ホットリロード機能を導入、「Visual Studio」や「Xcode」でコンパイル完了後、エディタを終了することなくC++のゲームプレイコードに自動的にホットリロードされる。
このほか、メディア再生・キャプチャ、プロジェクト作成画面なども強化されている。
4系の推奨システム要件は、Mac OS X 10.9.2以降、Windows 7(64ビット)以降、2.5GHz以上のクアッドコアのIntelまたはAMDプロセッサ、NVIDIA GeForce 470 GTXまたはAMD Radeon 6870 HD シリーズ以上のグラフィックカード、RAM 8GB。
米Epic Games
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Unreal Engine
https://www.unrealengine.com