Mozilla、クロスプラットフォームのWebGLゲームエンジン「PlayCanvas Engine」公開

 Mozillaは6月4日、オープンソースのクロスプラットフォームのゲーム構築用JavaScriptライブラリ「PlayCanvas Engine」をリリースした。「世界で最も容易に利用できるWebGLゲームエンジン」としている。

 PlayCanvas Engineは3Dグラフィックを利用したゲーム開発向けのJavaScriptエンジン。Webブラウザ上で利用できる3DグラフィックスAPIである「WebGL」を利用する。プロジェクトは、WebGLがデフォルトで有効となった「Firefox 4.0」のリリース(2011年3月)後に立ち上げられており、パートナーとしてMozillaのほか、米ARMやゲーム開発を手がける米Activisionが名を連ねている。

 対応OSはWindowsおよびMac OS X、Android、iOSで、グラフィックスのほか物理演算エンジンやアニメーション、2D/3Dオーディオエンジンなども含まれている。マウスやキーボードだけでなく、タッチやゲームパッドなどからの入力もサポートする。

 グラフィックスではピクセル単位のライティング(Per Pixel Lighting)やシャドウ、ポストエフェクトなどの機能を持ち、物理演算ではジョイントやトリガーなどの操作ができ、また3Dモデルをドラッグ&ドロップで動かすことも可能。より高速に動作するJavaScriptのサブセット「asm.js」もサポートされている。物理演算エンジンはオープンソースの物理演算エンジン「Bullet」のJavaScript実装である「Ammo.js」を手書きの軽量レイヤーでラッピングすることで性能アップを図っているという。

 このほか、Webブラウザ内のエディタを利用してリアルタイムでほかのユーザーや開発チームとやり取りするなどのコラボレーションも可能という。さらに、1クリックで成果物を公開できる機構も用意されており、無料のホスティングサービスも提供される。同エンジンを利用したデモゲームも公開されている。

 PlayCanvasはプロジェクトのページより入手できる。ライセンスはMIT License。

PlayCanvas
https://playcanvas.com/