米Red Hat、「Red Hat Enterprise Linux 6.6」をリリース
米Red Hatは10月14日(米国時間)、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)6系の最新版「Red Hat Enterprise Linux 6.6」をリリースした。性能、仮想化、システム管理という3分野にフォーカスしたという。
RHEL 6.6は2010年に公開されたRHEL 6系の最新版。2020年11月までのサポートが予定されており、現在でも広く利用されている。RHELの最新版は2014年6月にリリースされたRHEL 7。
性能面ではx86プロセッサコアのサポート数が最大4096個になり、利用できるRAMは最大64テラビットになるなど、利用できるリソース上限がアップした。これに加えて、カーネル最適化により大規模なNUMA(Non-Uniform Memory Access)システムにおけるCPUの利用効率を改善するという。ネットワークでも40GBitイーサネットアダプターの対応やネットワーク遅延の削減などが行われている。ストレージでは、デバイスマッパーなどが強化点となる。
システム管理も強化し、大規模で複雑なIT環境の構築と管理のための機能を追加した。TCPとHTTPベースのアプリケーション向けのレイヤー7高性能ネットワークロードバランサー「HAProxy」、ロードバランサーデーモンの「keepalived」をフルでサポートした。また、CTDBエージェントも最新のものとなり、安定性と信頼性を改善するという。
セキュリティでは「Security Content Automation Protocol(SCAP)」ベースのセキュリティガイドを用意し、新しいlibicaライブラリAPIも導入した。システムレベルの性能モニタリングと管理のフレームワーク「Performance Co-Pilot(PCP)」も利用できる。
仮想化関連では、新たに「hyperv-daemons」パッケージが導入された。Hyper-V KVPデーモンやHyper-V VSSデーモン、hv-fcopyデーモンなどを含むスイートで、Hyper-Vを利用するMicrosoft Windowsホスト上でLinuxゲストとして動かす際に必要となる。
このほか、Active Directoryとの相互運用性の改善など細かな機能強化も加わっている。
米Red Hat
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