「CentOS 5.11」リリース

 CentOS開発チームは9月30日、「Red Hat Enterprise Linux(RHEL) 5.11」と互換性のあるLinuxディストリビューション「CentOS 5.11」を公開した。本家のリリースから2週間弱での登場となる。

 CentOSは、RHELと完全な互換性を持つLinuxディストリビューションの開発を行うプロジェクト。米Red Hatが公開するRHELのソースコードを元に開発しており、商標など再配布にあたって問題があるコンテンツを取り除いたものとなる。1月にRed Hatの支援を受けることが発表されており、Red Hatのリソースや専門知識の提供を受けている。CentOSの最新版は7月7日にリリースされたCentOS 7。

 CentOS 5.11はRHEL 5.11のクローンとなり、RHEL 5.11と同一の機能が利用できる。LSI MegaRAID SAS 9360/9380が技術プレビューから正式扱いとなり、OpenSCAPは1.0.8にアップデートされた。なお、Samba 3系ではTrivial Database(TDB)ファイルのフォーマットが変更になるため、アップグレードすると既存のTDBファイルがアップデートされる点を注意している。

 先日深刻な脆弱性が発見されたbashについては、アップストリームのRHELにも含まれていることから、CentOS 5.11にも脆弱性が含まれているという。脆弱性の修正済みbashはすでに提供されており、インストール後に「yum update」コマンドを実行することで修正できるという。開発チームはまた、nssセキュリティアップデートのインストールを行うことも強く推奨している。

 RHEL 5系は2007年に最初のリリースが行われており、Red Hatのライフサイクルポリシーに基づき2017年までサポートされる。CentOS 5.11はi386とx86_64の両アーキテクチャに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

CentOS Project
https://www.centos.org/