「Windows Universal Apps」に対応した「Apache Cordova 3.6」リリース

 Apache Cordova開発チームは9月22日、モバイルアプリ開発フレームワーク「Apache Cordova 3.6」を公開した。「Microsoft Windows Universal Apps」のサポートなどが加わっている。

 Apache Cordovaは、HTML、CSS、JavaScriptを利用してモバイルアプリケーションを構築するためのツール。JavaScriptなどからカメラなどモバイルデバイスの機能にアクセスできるAPIセットで、「jQuery Mobile」や「Sencha Touch」などのUIフレームワークと組み合わせることで、JavaやObjective-Cなどのネイティブコードを利用することなくモバイルアプリケーションを開発できる。iOSやAndroid、Blackberry、Windows Phone、Palm WebOS、Bada、Symbianといったプラットフォームをサポートし、Firefox OSやUbuntu touchもサポートされる。

 元々は米Adobe Systemsが2011年に買収したNitobi Softwareで開発されていた「PhoneGap」に由来する。Adobeはその後、PhoneGapのコードをApache Software Foundationに寄贈し、Apache Cordovaとしてオープンソースプロジェクトが誕生した。AdobeはPhoneGapの提供を続けており、商用サポート付きの「Adobe PhoneGap Enterprise」などを開発している。

 Apache Cordova 3.6は5月に公開されたCordova 3.5に続くものとなる。AndroidとAmazon FireOSで、intent経由での外部アプリケーションの起動を制御する新しいホワイトリストが加わった。Andoirdではgradleサポートに向けた作業も進め、アーキテクチャに応じてAPKを分割する環境変数BUILD_MULTIPLE_APKSが加わった。

 Windows向けでは「Windows Universal Apps」をサポートした。Windows Universal Appsは米Microsoftの「Visual Studio 2013 Update 2」で加わったもので、WindowsとWindows Phoneの両デバイスで動作する。Cordova 3.6ではまた、Windows Universal Appsサポートを示すことを目的に「Windows8」プラットフォームの名称を「Windows」に変更、Windows 8に加えて、ターゲットとしてWindows 8.1とWindows Phone 8.1のサポートも加わった。Windows Phone 8.0のサポートも継続するが、Windows Phone 7はサポートから外れている。

 なおAppleが公開した「iOS 8」については、既存の「UIWebView iOS」ブラウザコンポーネントにより対応すると説明している。最新のブラウザコンポーネント「WKWebView」については現在作業中という。カメラ、ジオロケーション、ステータスバー、コンタクトの4種類のプラグインがiOS 8向けにアップデート済みで、これらを利用したアプリケーションはプラグインを更新して、再度iOS 8向けにリリースする必要があるとのことだ。

Apache Cordova
http://cordova.apache.org