「Django 1.7」がリリース、スキーママイグレーションを統合
Python向けWebアプリケーションフレームワークDjango開発チームは9月2日、最新版となる「Django 1.7」をリリースした。データベーススキーママイグレーションの統合などの新機能が導入されている。
DjangoはPython向けのWebアプリケーションフレームワーク。高性能なWebアプリケーションを短期間で作成することを目指している。O/Rマッパーや自動管理インターフェイス、洗練されたURLデザイン、テンプレートシステム、キャッシュシステムなどの機能を持ち、重複したコードを作らない「Don’t Repeat Yourself(DRY)」法則を重視した効率の良い開発を支援する。
Django 1.7は2013年11月に公開されたDjango 1.6に続く最新版。データベースマイグレーションのメカニズムをビルトインで統合した。新たにmigrateやmakemigrations、sqlmigrateなどのコマンドを用意、データベーススキーマとマイグレーション操作などが可能になった。これまで提供されていたsyncdbコマンドでは新しいモデルを追加することはできたが、既存のモデルの削除や変更はできなかった。サードパーティツールのSouthからのアップグレードも可能。なお、マイグレーションはアプリ単位で作成・実行される。
合わせて、スキーママイグレーションを支援するためのモデルField APIを改善した。将来的に複合キーの追加を容易にする目的もあるという。
また、Djangoアプリケーションシステムのリファクタリングにより、modelsファイルへの依存をなくした。設定データとの紐付けが可能となり、Django起動時に実行するコードを特定できる。
このほか、カスタムManagerとQuerySetの両クラスも改善した。拡張性のあるシステムチェックフレームワークも導入、開発者のエラー検出と診断を支援する。プリフェッチ処理のカスタマイズのためのPrefetchオブジェクトも加わり、Formでのエラー処理も改善されている。
Django 1.7はPython 2.7以上で利用できる。Python 2.6のサポートはなくなり、新たに3.4のサポートが追加された。プロジェクトのWebサイトより入手できる。