米Oracleがサーバー仮想化「Oracle VM 3.3」を発表、OpenStackサポートやWindows相互運用を強化

 米Oracleは7月2日(米国時間)、サーバー仮想化製品「Oracle VM 3.3」をリリースした。SPARCアーキテクチャにおける管理機能やWindowsとの相互運用などが強化されており、またパフォーマンスも向上している。WindowsおよびLinux、Solarisで利用できる。

 Oracle VMは仮想マシン管理機能および運用機能を備えるサーバー仮想化製品。Xenをベースとしており、無償でのダウンロードが可能。ホストOSとしてはWindowsおよびLinux、Solaris(x86およびSPARC)に対応する。高速なアプリケーション実装とシンプルなライフサイクル管理などの特徴を持つ。

 Oracle VM 3.3ではSPARCアーキテクチャでもx86アーキテクチャと同等の管理機能を利用できるようになり、また、NFSに加えてファイバチャネルやiSCSI、ZFSボリューム、ローカルディスクなどのストレージをSPARCサーバープール内の仮想マシンに直接割り当てられるようになった。管理コンソールはWebアプリケーションとなり、単一のコンソールでx86とSPARCシステム向けの管理が可能となった。

 Oracle VM Guest AdditionsでのゲストOSサポートも拡大され、Oracle Linux、Oracle Solaris、Microsoft Windowsも利用できるようになった。管理者はOracle VM Managerを使って、仮想マシン内で動くコンポーネントをより細かに設定できる。

 非Oracleのワークロードサポートとして、OpenStackを技術プレビューとしてインストールできるようになった。また、「Oracle VM PV drivers for Microsoft Windows」としてMicrosoft WindowsゲストOS環境向けにネットワークとディスクI/Oスループットを強化する機能も導入している。Microsoft Windows Server Virtualization Validation Program(SVVP)要件も満たしており、Oracle VM環境でWindowsワークロードを動かす顧客向けのサポートをさらに強化するという。

 Huge Pageサポートによる、x86上のゲストの性能およびI/Oの改善も行われている。x86向けではOracle Linux 6向けに最適化した「Unbreakable Enterprise Kernel Release 3」がサポートされた。

米Oracle
http://www.oracle.com/

ダウンロード
http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/vm/downloads/index.html