米Xamarin、クロスプラットフォームのモバイル開発プラットフォーム「Xamarin 3」を発表
米Xamarinは5月28日、Visual StudioでiOS/Androidアプリを開発できるモバイル開発プラットフォームの最新版「Xamarin 3」を発表した。有償のソフトウェアで、30日の無料トライアル版を同社Webサイトより入手できる。
XamarinはC#および.NET Frameworkのオープンソース実装「Mono」を利用してiOSやAndroid、Windows PhoneといったモバイルOS向けアプリケーションを構築できるモバイル開発ツール。.NETライブラリを利用でき、ネイティブのユーザーインターフェイスおよびAPIアクセス、ネイティブ並みの性能などを特徴とする。Xamarinは、Monoを開発したMiguel de Icaza氏らが立ち上げた企業。
Xamarin 3では新ライブラリ「Xamarin.Forms」が導入された。同一のC#コードからiOSおよびAndroid、Windows Phone向けにネイティブなUIを構築できるもので、40以上のコントロールやレイアウトを提供する。共有するUIコードとプラットフォーム固有のAPIとを組み合わせて利用でき、カスタマイズしたUIを容易に作成できるとしている。
コード共有ではこのほか、iOS/Android/Windowsでコードを共有する「Shared Projects」や.NETプラットフォーム上で再利用できるライブラリを集めた「Portable Class Libraries」も導入した。共にXamarin Studio、Visual Studioで利用できる。
iOS向けのビジュアルデザイナーツール「Xamarin Designer for iOS」も新たに導入された。Appleが提供する開発環境「Xcode」が備える「Storyboard」をベースとしたデザイナーで、Visual StudioベースのワークフローからiOS向けインターフェイスを構築できる。ドラッグ&ドロップで直感的に操作でき、高度なUIのレイアウト、イベントハンドラーの追加、カスタムコントロールのライブプレビューなどが可能。
IDE側では、ビジュアルの強化、NuGetパッケージのフル対応、F#サポートなどの強化が加わった。NuGetは.NET環境向けのパッケージマネージャで、アプリ側でNuGetを利用できるようになり、Xamarin互換のNuGetパッケージを活用できる。また、Visual Studioサポートを合理化し、iOSとAndroid拡張を1つにまとめた。これによりインストールやアップデートを合理化し、ビルドとデバッグ体験も改善するという。
米Xamarin
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