さまざまなクラウドを一元的に操作できるAPIを提供する「Apache Libcloud 0.14」
Apache Libcloud開発チームは1月22日、「Apache Libcloud 0.14.0」をリリースした。クラウド事業者向けドライバを強化し、リージョン対応など機能を拡充した。
Apache Libcloudはさまざまなクラウド事業者やクラウド/仮想化基盤ソフトウェア間のAPIの差異を吸収し、共通のインターフェイスを提供するPythonライブラリ。2011年にApache Software Foundationのトップレベルプロジェクト(TLP)に昇格した。サーバー、ストレージ、ロードバランサー、DNSの4種類のクラウドリソースに対応、Amazon Web Services(EC2、S3など)、OpenStack、OpenNebula、SoftLayer(IBM)、VMwareなど26の事業者およびクラウド/仮想化技術をサポートする。対応するPythonのバージョンは2.5~2.7および3で、Pythonで実装されたPython実装であるPyPyもサポートする。
Apache Libcloud 0.14.0は2013年7月に公開された0.13系に続く最新版となる。リージョン対応を強化し、Amazon EC2、Joyent、CloudFiles、RackSpaceなどのドライバを1クラス・1リージョン型から変更した。これにより、複数のリージョンを提供するクラウドサービスの利用がさらに容易になるという。
これ以外にもクラウド事業者向けのドライバを強化した。たとえばOpenNebula、OpenStack、Amazon EC2の各ドライバではブロックストレージ管理メソッドを導入されている。AmazonドライバではAmazonセキュリティトークンのサポートが加わり、CloudStackドライバでも新機能や強化を盛り込んだ。新たなドライバとして、GoogleのIaaSであるGoogle Compute Engine(GCE)のコンピュートとロードバランサー・ドライバーが加わった。このほか、LibcloudのDNSゾーンをBINXゾーンフォーマットにエクスポートできるようになった。一方で、これら新機能や変更の中には後方互換性がないものが含まれる点を警告している。
Libcloud 0.14.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはApache License 2.0。
Apache Libcloud
http://libcloud.apache.org/