Task SchdulerやWindows Media Player対応を強化した「Wine 1.7.3」
2月20日、WindowsアプリケーションをLinuxで実行するためのWindows API実装の開発版「Wine 1.7.13」がリリースされた。Task Schedulerのサポート、Windows Media Playerインターフェイスのサポートなどが強化されている。
Wine(Wine Is Not an Emulator)はWindowsアプリケーションをLinux、Mac OS X、BSDなどPOSIX準拠のOS上で動かすための互換APIを提供するもの。仮想マシンやエミュレータのようにハードウェアやWindows自体をエミュレートするのではなく、Windows APIコールをPOSIXコールに変換するという仕組みで動作し、メモリ消費量が少なく、またより高いパフォーマンスが期待できるという利点がある。
1.7系の最新版となる1.7.13では、1.7.10で開始したTask Schedulerの実装を強化した。また、Direct3D 10インターフェイス、1.7.12で初期サポートしたWindows Media Playerインターフェイスなども強化している。ARMコード生成も強化し、Android上でWindowsアプリケーションを動かす取り組みを前進させた。Mac OS Xでのメモリサイズレポート機能も改善した。
Wine 1.7.3はWineのプロジェクトページより入手できる。なお1.7系は開発版となり、安定版は1月初めにリリースされた1.6.2となる。
Wine HQ
http://www.winehq.org/