米Valve、Linuxベースのゲーム/マルチメディア向けOS「SteamOS」を発表
ゲーム企業の米Valveが9月23日、LinuxベースのOS「SteamOS」を発表した。同社の提供するゲーム配信サービス「Steam」に対応したOSで、ゲームだけでなく映画やTV番組、音楽などのコンテンツ配信にも対応するリビング向けのOSとなるという。
ValveはWindows/Mac OS X/Linuxに対応するPC向けゲーム配信プラットフォーム「Steam」を運営するほか、「Counter-Strike(カウンターストライク)」や「Half-Life(ハーフライフ)」といったビデオゲームの開発・販売も行っている企業。今回発表されたSteamOSは、「Linuxの信頼あるアーキテクチャをベースに大画面でのゲーム体験を共存するよう設計した」というOS。「Steamをリビングルームにもたらすために準備しているときに至った結論」として、「顧客に価値を届けるにあたって最適な環境はSteamそのものを中心としたOSを作ること」と、開発に至った経緯を説明している。
SteamOSではLinux向けゲームをプレイできるほか、Windows/Mac OS XマシンにインストールされたSteamクライアントを通じ、ネットワーク経由でWindowsやMac OS XのゲームをSteamOSからリモートプレイすることもできる。また、家族でゲームを共有するための「ファミリーシェアリング」やSteamライブラリのアクセス管理といった機能も提供されるという。ゲームだけでなく音楽やTV番組、映画といったコンテンツの配信も予定されているほか、「MOD」などのユーザー製コンテンツやアドオンを共有する「ワークショップ」や、各種設定やゲームの進行状況などをクラウド上にセーブするサービスも提供されるとのこと。
SteamOSおよびSteamクライアントはともに無償で提供され、ハードウェアメーカーもライセンスフリーでSteamOSを提供できるという。公開日は明らかになっていないが、「近日公開」とされている。