Mozillaが「Firefox」で広告表示を計画ーー新規ユーザー向け
Mozillaは2月11日、オープンソースのWebブラウザ「Firefox」に広告表示を検討していることを明らかにした。新規ユーザーが新しくタブを開いた際に、広告をタイル表示するというものだ。広告のほか、その地域の人気WebサイトやMozillaのエコシステムからの情報も入る予定という。
計画を発表したMozillaのDarren Herman氏は、「ユーザーのコンテンツ体験を変革するための方法を探るもの」として、初回ユーザー向け広告表示プログラム「Directory Tiles」を明かした。現在、既存ユーザーが新しいタブを開くとよく訪問するサイトがタイルに表示され、クリックすることで高速にアクセスができる。タイルは縦3つ、横3つで最大9つ表示が可能。だが、Firefoxをまだ利用していない新規ユーザーが新しいタブを開いた場合は「Welcome to Firefox」のタイルが1つあるのみで「ユーザーに何の価値ももたらしていない」とHerman氏。Directory Tilesは残りのタイルに、パッケージされたコンテンツをタイル表示するものとなる。
表示されるものとしては、Mozillaのエコシステムからの情報、その地域で人気のあるWebサイト、スポンサー広告などが考えられるとしている。スポンサー広告の場合は広告であることがユーザーに分かるように明示的に表示するという。
Herman氏はDirectory Tilesについて、「ユーザーへの内在的価値があるもので、信頼と透明性を通じてインターネットをよりよくするというMozillaのビジョンにも合致する。さらに、このプロジェクトは多様化や持続性を促進するため、Mozilla自身の支援につながる」と考えを述べている。
Mozillaの母体である非営利団体のMozilla Foundationは、売上げの多くをFirefoxの検索ボックスに検索エンジンが支払うロイヤリティが占めている。中でもGoogleは、2012年の報告書では9割を占めていた。MozillaとGoogleはブラウザ、それにMozillaが拡大を図るモバイルOSでも競合関係にあり、Mozillaは売上げの多角化が課題とされている。
Directory Tilesの導入時期はまだ未定。まだプロダクトロードマップが完成しておらず、コンテンツパートナーと話を始めた段階だという。
Mozilla
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