HAMMERをさらに強化、「DragonFly BSD 2.10」がリリース

 DragonFly BSDの開発チームは4月26日、最新版「DragonFly BSD 2.10.1」を公開した。i386とx86_64の2種類があり、CD ISOイメージ、DVD ISOイメージ、USBディスクキーイメージを提供する。

 DragonFly BSDは「FreeBSD 4」系からのフォークとして、2003年にスタートしたプロジェクト。他のBSD系OSと同じコードをベースとするが、ファイルシステム「HAMMER」や仮想カーネルなどが差別化ポイントとなっている。

 最新版では、バージョン2.0で導入された大規模ストレージ向けのファイルシステムHAMMERを強化し、バッチ処理で重複排除を行えるようになった。また、Packet Filter(pf)も「OpenBSD 4.4」ベースにアップデートされている。

 デフォルトのコンパイラには「gcc 4.4」を採用。開発チームによると、BSD系でgcc 4.4をデフォルトコンパイラとしたのは、DragonFly 2.10が初という。ブリッジネットワーク機能もリライトされ、単一の仮想MACアドレスの下で単一システムで復数のインターフェイスの結び付けが可能という。

 性能面では、仮想メモリシステムを除くすべての個所でMPLOCKが廃止され、全体の性能も改善した。ハードウェアやマルチプロセッサ対応も強化され、ACPI、APICサポートも新しくなっている。x86_64では、最大で63CPU、512GBのRAMをサポートする。

DragonFly BSD
http://www.dragonflybsd.org/