米Red Hat「OpenShift Enterprise 1.2」を発表

 米Red Hatは7月10日(米国時間)、PaaS型インフラストラクチャ構築ソフトウェアの「OpenShift Enterprise 1.2」を発表した。外部技術を接続して提供できる「カートリッジ(cartridge)」の強化などが行われている。

 OpenShiftはRed Hatのクラウドアプリケーション開発プラットフォーム。「RedHat Enterprise Linux」や「JBoss Enterprise Application Server」、「OpenShift Origin」といった同社の開発するソフトウェアをベースに構築されており、Java EE 6やRuby、Node.js、PHP、Perl、Pythonといった言語での開発をサポートする。JBoss、MongoDB、MySQL、PostgreSQLなどのミドルウェア、Maven、Jenkins、Eclipseなどの開発ツールも利用できる。OpenShift Enterpriseは自社のデータセンターでOpenShiftをプライベートクラウドとして稼働させるためのソフトウェアとなる。また、Red HatはOpenShiftを使ったパブリッククラウドサービス「OpenShift Online」も提供している。

 Red Hatは2012年11月にOpenShift Enterpriseを発表、今回のバージョン1.2は、2013年2月にバージョン1.1に続くものとなる。大きな特徴としては、言語や技術を追加するプラグイン型拡張技術「カートリッジ」が新しくなった。カートリッジはAPIを利用して顧客やパートナーが追加技術を提供するもので、Red Hatは10gen、MongoLab、Zendなどと提携しており、事前構築済みのカートリッジの提供も進める。1.2ではオンプレミスのプライベートPaaS顧客もカートリッジを利用できるようになっている。

 このほかカスタムSSL認証、WebSocketのサポート、Tomcat 7サポートなども加わった。

 OpenShift Enterprise 1.2は同日より、北米、英国、それにアジアと南米の一部で提供を開始した。順次拡大していく予定という。

 Red Hatは同日、6月に発表したOpenStackベースのクラウド基盤「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform」、および「Red Hat Cloud Infrastructure」の一般提供を開始したことも発表している。

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