新プロトコルサポートや細かい機能強化が多数追加された「Wireshark 1.10」リリース

 ネットワーク解析ツール「Wireshark」開発チームは6月5日、最新安定版「Wireshark 1.10.0」をリリースした。Windows版での自動アップデートなど、さまざまな機能強化が図られている。

 Wiresharkはネットワーク上を流れるパケット情報を取得・解析できるネットワーク解析ソフトウェア。さまざまなプロトコルに対応し、取得するパケットを絞り込むフィルタ機能なども備え、トラブルシューティングや解析、開発などの用途に利用できる。ライセンスはGPLv2/v3。

 Wireshark 1.10は2012年に登場した1.8系に次ぐアップデートとなる。Windows版(32ビット版と64ビット版)では自動アップデート機能が加わり、最新版に容易に更新できるようになった。また、同梱のパケットキャプチャドライバ「WinPcap」もWindows 8に対応したバージョン4.1.3にアップデートされている。Linux版では追加/削除されたインターフェイスの検出機能が改善されている。

 そのほか、「packet bytes」の高速化や無線ツールバーの改善、HTTPレスポンス時間の表示機能の追加、ディスプレイフィルタ機能での2つのフィールド値の比較、といった改善も行われた。USBおよびBluetoothサポートも強化されており、USBでは種類と製品名のサポートを改善、Bluetoothはすべてのプロファイルとプトロコルに対応した。D-BusやDVB-S2、OpenVPN、Skype、WebRTC Datachannel Protocol(RTCDC)、WiMAX OFDMA PHY SAPといったプロトコルに新たに対応したほか、既存のプロトコルもアップデートされている。

 そのほか、視覚効果や使い勝手の改善やセキュリティ関連のバグも修正されている。Wireshark 1.10はプロジェクトのWebサイトより入手できる。対応OSはWindowsやMac OS X、Linuxなど。

Wireshark
http://www.wireshark.org/