アートやグラフィックデザイン向けのプログラミング言語「Processing 2」リリース

 Processing開発チームは6月4日、アートやグラフィックデザイン向けのプログラミング言語および開発環境「Processing 2」を公開した。Javaに似たプログラミング言語で、作成したプログラムはJavaベースのランタイム上で動作するほか、JavaScriptベースのランタイムを使ってWebブラウザ上で実行させたり、Android上での実行も可能。ライセンスはGPLまたはLGPL。

 ProcessingはJavaのような文法を持つプログラミング言語およびその開発/実行環境。マサチューセッツ工科大学(MIT)のMedia Labで開発が始まった。アートやグラフィックデザインなどでの利用を目的としており、インタラクティブなプログラミング、2Dおよび3Dグラフィックのレンダリング、PDFでのレンダリング結果の出力、OpenGLサポートなどを特徴とする。当初は「電子スケッチブック」やプログラミング教育のためのツールとして開発され、現在ではエンジニアや計算機科学者、アーティスト、デザイナなど幅広いユーザーに向けて開発が進められている。動作環境はWindowsおよびMac OS X、GNU/Linux。

 Processing 2では、より高速なグラフィック描画やデータ処理のためのインフラ整備、動画関連機能の強化などが特徴となる。2Dおよび3DグラフィックのためのレンダラはOpenGLベースのものに置き換えられており、カスタマイズされたGLSLシェーダーを利用するという。

 JavaScript上やAndroid上でProcessingプログラムを実行させるための機構も強化され、作成したプログラムを配布するための機能も新たに追加されている。

 そのほか、QuickTime for Javaライブラリの削除、GSVideoの導入、MovieMakerクラスの削除、「XML」や「Table」といった新しいクラスの導入、Javaアプレットのサポート削除などが行われている。

 ProcessingはプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

The Processing Foundation
http://www.processing.org/