64ビットARM版Linuxをサポートした「GDB 7.6」リリース
オープンソースのデバッガ「GNU Project Debugger(GDB)」開発チームは4月26日、最新版となる「GDB 7.6」を公開した。Linux環境向けに64ビットARM(AArch 64)のサポートが加わり、Pythonスクリプト連携機能も強化されている。
GDBはGNU Projectの下で開発が進められているデバッガ。LinuxやUnix、WindowsなどさまざまなOS上で動き、C/C++、Ada、Object-C、Pacalなどの言語に対応、様々なプロセッサアーキテクチャをターゲットにできる。ライセンスはGPLv3。
GDB 7.6は、2012年8月に公開されたGDB 7.5以来のリリースとなる。ネイティブおよびターゲットの両方でARMのAArch 64アーキテクチャが追加されたほか、x86_64/Cygwinもネイティブとターゲットの両方でサポート、FreeBSD/powerpcもネイティブでサポートされるなど、対応アーキテクチャが拡大している。また、「target record」コマンドが「target record-full」にリネームされているほか、ハードウェアサポートを利用してプロセスのcontrol flowを記録できる「target record-btrace」コマンドも導入されている。
Pythonスクリプト連携ではPython 2.4以上に加えてPython 3をサポートした。gdb.Type.vectorでのベクトル作成、atexit.registerモジュールの利用、Python APIでGDB内部のアーキテクチャ表現を公開するクラスgdb.Architectureといったモジュールやクラスが加わっている。
このほか設定オプションとして、-enable-libmcheckおよび–disable-libmcheckが加わっている。enable/disable type-printerなど新しいコマンドも追加されている。
The GBU Project Debugger
http://www.gnu.org/software/gdb/