オープンソースのデバッガーGDB 7.4リリース、Pythonスクリプティング機能などで多くの改良が行われる

 GNU ProjectのGNU Debugger(GDB)開発チームが1月24日、最新版「GDB 7.4」をリリースした。新コマンド/新オプションの導入やトレースポイント機能の改良、Pythonによるスクリプティング機能の改良など、多くの新機能や変更が加えられている。

 GDBはさまざまな言語やプロセッサ、OSをサポートするオープンソースのデバッガ。対応する言語はAdaやC、C++、Objective-C、Pascalなどで、LinuxやMac OS Xを含むUNIX系OSやWindowsで利用できる。

 GDB 7.4での新機能としては、Pythonによるスクリプティング機能の強化やソースコードの行を指定する「linespec」表現サポートの改良、マスク付きのウォッチポイント、トレースポイントサポートの強化、Texas InstrumentsのTMS320C6xプロセッサやルネサスのRL78 simulatorサポート、リモートプロトコルの改良などが挙げられている。

 GDBの起動時にデータディレクトリにあるPythonコマンドや関数が自動でロードされるようになったほか、バージョン7.5で非推奨となったコマンド「maint set python print-stack on|off」に代わる「set python print-stack none|full|message」が導入された。「gdb.breakpoints」を優先させるため「gdb.breakpoint」が非推奨となり、新しいクラス、クライアント、関数がそれぞれ加わっている。

 また、あいまいな行指定(linespec)の処理における一貫性も強化し、関数の呼び出し時に関数パラメータを表示する機能も加わった。トレースポイントも強化し、トレース試験開始後に有効化または無効化できるようになっている。

GBU Project Debugger
http://www.gnu.org/software/gdb/

GDBのダウンロード
http://www.gnu.org/software/gdb/download/