ドキュメント指向データベース「Apache CouchDB 1.3」リリース

 Apache CouchDBプロジェクトは4月9日、ドキュメントデータベース「Apache CouchDB 1.3.0」をリリースした。1年ぶりのメジャーアップデートとなり、さまざまな機能強化が加わっている。

 Apache CouchDBは、Erlangで実装されているドキュメント指向データベース。JSON形式でデータを保存し、JavaScriptからクエリやインデックスなどの操作を実行できる。これにより、Webブラウザから直接データへのアクセスが行える。インクリメンタルレプリケーション機能や自動競合検知機能など、可用性・スケーラビリティを高める仕組みも用意されている。

 CouchDB 1.3は、2012年4月に公開されたバージョン1.2以来のメジャーリリースとなる。HTTPインターフェイスでは、URL rewriterにおいて再帰呼び出しの深さに制限が加えられた(デフォルトでは100)。また、db changes APIにサーバーからクライアントにイベントを送信するためのプロトコル「Server-Sent Events」サポートが追加されたほか、Cross-Origin Resource Sharing(CORS)のサポートも実験的に加わっている。セキュリティ関連では、パスワードがPBKDF2アルゴリズムでハッシュされるように変更されている。

 Webブラウザベースの管理インターフェイスのFutonでは、GUIからFutonテストスイートを起動するためのリンクが無効化された。テストによってはWebブラウザから起動すると問題が発生することがあるためで、代わりにCLIからテストを起動するようになっている。また、ユーザーに権限のない機能についてはボタンが無効化されるようになった。

 ビルドシステムやテストスイートも改善された。C/C++コンパイラ検出の改善や、JSテストスイートのCLIへの移行も行われている。

 Apache CouchDB 1.3はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ソースコードのほか、WindowsおよびMac OS X向けのパッケージも提供されている。

Apache CouchDB
http://couchdb.apache.org/