「Node.js 0.10」リリース、性能が向上した新streamクラスの導入などが行われる

 Node.js開発チームは3月11日、最新の安定版リリースとなる「Node.js 0.10」を公開した。streamモジュールの実装が変更されたほか、domainモジュールのアップデート、process.nextTickメソッドの改善といった変更が行われている。

 Node.jsはGoogle Chromeで採用されているJavaScriptエンジン「V8」をベースとしたアプリケーション実行環境。非同期・イベント駆動型のアーキテクチャが特徴で、スケーラビリティの高いアプリケーションを構築できる。米Joyentの支援を受けて開発が進められている。

 Node.js 0.10は2012年6月に公開されたNode.js 0.8に続く安定版リリース。大きな変更点としては、「Streams2」と呼ばれる、streamモジュールの新たな実装が採用された点が挙げられている。従来、streamとしては「Readable Stream」および「Writable Stream」の2つがあったが、新たに「Duplex」および「Transform」というstreamが追加されている。Readable Streamにはデータを即座に呼び出すreadメソッドが新たに追加され、挙動も一部変更されている。ただし後方互換性の維持のため、dataイベントハンドラの追加やpause/resumeメソッドの呼び出しが行われた場合は旧バージョンのstreamと同じ挙動をする「old mode」で動作するという。これにより、旧バージョンで動作していたコードはほぼ問題無く動作するとのこと。Streams2の導入により、ストリームを使ったファイルI/Oなどの処理は大幅に向上するという。

 このほか、0.8で実験的に追加されたdomainモジュールが「実験的」から「不安定」に格上げされた点や、process.nextTickメソッドで指定されたコールバック関数の実行タイミングの変更なども行われている。

 Node.jsはNode.jsのWebサイトなどからダウンロードできる。ライセンスはMIT License。

Node.js
http://nodejs.org/