LGが「webOS」を買収、オープンソース版のOpen webOSとEnyoは今後も継続

 米Hewlett-Packard(HP)は2月25日、オープンソースのモバイルOS「webOS」を韓LG Electronicsに売却したことを発表した。webOSはPalmの流れをくむモバイル向けOSだが、LGは買収の目的を次世代の「Smart TV開発支援のため」と説明している。

 webOSはHPが2010年にPalm買収により獲得したモバイルOS技術。HPは2011年8月にwebOS端末の開発・販売打ち切りを発表、その後webOSをオープンソースにした。現在、「Open webOS」としてオープンソースプロジェクトが進んでおり、2012年9月にバージョン1を公開している。

 今回、LGはHPからwebOSのソースコード、関連ドキュメンテーション、開発者、関連Webサイトを取得する。また、HPがPalmから取得した特許など、基本的なOSとユーザーインターフェイス技術が関連する知的所有権のライセンスも取得する。HPはPalmのクラウドコンピューティング関連技術を維持し、既存のPalm顧客のサポートも継続すると説明している。

 LGは、Open webOSとwebOSプロジェクトが進めていた「Enyo」の両プロジェクトもリードする。EnyoはJavaScriptアプリケーションフレームワークプロジェクトで、先週バージョン2.2が公開されたところだ。LGは直感的なユーザー体験とインターネットサービスをさまざまな消費者家電で実現するのに役立てるとしており、その代表的な例としてTVを挙げている。

Open webOS
http://www.openwebosproject.org/

米Hewlett-Packard
http://www.hp.com/

韓LG Electronics
http://www.lg.com/