米HP、同社タブレット「TouchPad」用OSのオープンソース化が完了

 米Hewlett-Packard(HP)のOpen webOSチームは6月27日、同社のタブレットデバイス「TouchPad」で採用されているOS「webOS 3.0.5]のオープンソース化が完了したことを発表した。これは「webOS Community Edition(WOCE)」と呼ばれている。また、同社がオープンソースで開発しているモバイル向けOS「Open webOS」についても、9月の1.0リリースに向け準備を進めていると進捗を報告した。

 webOSはHPによって買収されたPalmが開発していたモバイル機器向けのOS。LinuxベースのOSで、Palmのスマートフォン「Palm Pre」が採用していたほか、HPは同OSを搭載したタブレット「HP TouchPad」を2011年7月に米国など一部で発売している。しかし、同年8月後半にはTouchPadの製造中止が発表され、またそのソースコードはオープンソースとして公開する方針が打ち出されていた。

 今回公開されたWOCEはTouchPad専用OSとなるが、HPはこれとは別に、さまざまな端末で動くモバイルOS「Open webOS」の開発も進めている。Open webOSについては当初からオープンソース化されることが表明されており、9月にはバージョン1.0がリリースされる予定とのこと。

 TouchPadのユーザーはWOCEを利用することでOSの動作を変更したり、カスタマイズを行うことができる。また、Open webOSはwebOSをベースに開発されているため、Open webOSを学ぶためにも役立つという。WOCEの一部コンポーネントは今年3月にすでにオープンソースで公開されていたが、今回のリリースではすべてのソースコードがオープンソース化されたという。

 WOCEはHP Palmのオープンソースサイトより入手できる。ライセンスはApache License 2.0。

米Hewlett-Packard(HP)
http://www.hp.com/

Opensource.palm
http://opensource.palm.com/WOCE/index.html