高速なトランザクション処理をうたうSQLデータベース「VoltDB 3.0」リリース
米VoltDBは1月22日、リレーショナルデータベースシステム「VoltDB 3.0」を公開した。クラスタ環境におけるトランザクション処理アーキテクチャの改善により、さらに低遅延を実現するという。
VoltDBは、「Postgres」や「Ingres」などのデータベースプロジェクトを手がけたMichael Stonebraker氏が設計したデータベース。高速なトランザクション処理を特徴とし、ACIDに遵守した次世代のリレーショナルデータベースを標榜している。GPLv3で公開するオープンソース版(Community Edition)と、サブスクリプション形式の商用版(Enterprise Edition)の2つがリリースされている。
バージョン3.0は2011年9月にリリースされたバージョン2.0以来のメジャーリリース。性能側では、トランザクションのアーキテクチャを再設計し、クラスタにおけるノード間のトランザクションを最小限にとどめることで高速化を図った。アドホックSQLクエリのスループットも改善し、毎秒数万単位のアドホックSQLステートメントを実行できるという。
また、VoltDBを利用するアプリケーションの開発時に必要なproject.xmlファイルの作成を省略可能にした。voltdbコンパイルコマンドの追加、オンラインスキーマサポートの強化などが行われたほか、SQLサポートも拡大。UNIONやLike、NOT Likeといったキーワードが新たにサポートされた。field関数を利用したJSONデータのクエリなど、列関数を利用したインデックスの定義も可能になったという。データ出力アーキテクチャの強化やJDBC Exportコネクタのバンドルなども行われている。
VoltDB 3.0のCommunity Editionは同社のWebサイトよりダウンロードできる。
米VoltDB
http://www.voltdb.com/