多くの新機能や機能強化が追加された「Xfce 4.10」リリース

 Xfce開発チームは4月28日、軽量さを特徴とするデスクトップ環境「Xfce 4.10」をリリースした。1年4か月ぶりのメジャーアップデートとなり、多くの新機能や改良点が含まれている。

 Xfceは軽量でシンプルな統合デスクトップ環境。モジュール型アーキテクチャにより、ユーザーは必要なコンポーネントを選択して環境を構築できる。ライセンスはGPLとBSDのデュアルライセンスで、Linuxや各種BSD、Windows(Cygwin)、MacOS Xなどにインストールできる。

 Xfce 4.10は約1年4か月ぶりのメジャーアップデート版となる。アプリケーションランチャーである「Application Finder」が書き直され、起動するプログラムをコマンドで指定する「xfrun4」がApplication Finderに統合された。正規表現パターンやプレフィックスでカスタムアクションを実行する機能も搭載する。

 アプリケーションを起動するボタンや各種ウィジェットを配置できるパネルでは、垂直にアイテムを配置する「Deskbar」モードが追加された。これにより、ワイド画面の画面スペースを効率よく利用できるとしている。

 デスクトップマネージャーでは、シングルクリックでアプリケーションを起動したり、ファイルを開く操作が可能となった。サムネイルの表示も可能となった。なお、当初予定されていたファイルマネージャ「Thunar」との統合は本リリースでは行われず、延期となっている。また、ウィンドウマネージャではウィンドウを画面端にドラッグした際にウィンドウをタイル表示にできるようになっている(デフォルトでは無効)。

 このほか、GNOMEとKDEのアプリケーション互換機能も改善された。GNOMEアプリケーションやKDEアプリケーションに必須のサービスのみが自動的に起動されるようになり、それ以外のGNOME/KDEサービスについてはユーザーが明示的に起動するものを選択するように変更された。MIMEタイプエディタ、設定エディタも改善されている。

 Xfce 4.10はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

Xfce
http://xfce.org/