オープンソース界もSOPAに抗議――Mozilla、WordPress、LibreOfficeらがサイトをブラックアウトへ

 米国で審議中の法案「SOPA」に反対し、米Googleなどいくつかの米国のハイテク企業がオンラインで抗議活動を繰り広げているが、オープンソースでもSOPA反対を表明してWebサイトを暗くするなどの活動がみられる。

 SOPAは「Stop Online Piracy Act」(オンライン海賊行為禁止法)の略で、「Protect Intellectual Property Act(PIPA)」とともに米国で審議中の法案。オンラインでの著作権侵害コンテンツの取り締まりを主な目的としたもので、著作権侵害コンテンツを掲示したWebサイトは閉鎖される可能性がある。このような法案は検閲につながる、あるいは言論の自由が損なわれるとして、電子フロンティア財団(EEF)や多くのインターネット企業が反対している。

 キャンペーンとしてはGoogle米国版のスタートページやWikimedia Foundationが決行しているオンライン百科事典の「Wikipedia」英語版の一時閉鎖が大きく取り上げられているが、オープンソース界でもブラックアウトの動きがみられる。

 オープンソースのブログプラットフォーム「WordPress」を開発するWordPress.orgでは、トップページを黒くして「WordPress.orgはPROTECT IP ACTに抗議する」と抗議文を貼り付けた。賛同するユーザーに対し、議会にメールする、電話するなどのアクションを呼びかけるほか、WordPressユーザー向けにブラックアウトストライキの用のプラグインも提供している。

 LibreOffice.orgも、黒を基調とした背景に「SOPAとPIPAに抗議するため、Webサイトを暗くする」とする抗議文を掲載している。

 SOPAとPIPAの提案当初から反対し、Google、米Facebook、米Twitterらと共同でSOPA反対を示す公開書簡を発表したこともあるMozillaは17日、東部標準時18日午前8時からバーチャルストライキを行うと発表した。デフォルトのスタートページをブラックアウトするという。

 Free Software Foundation(FSF)もトップページをグレーにし、「SOPAとPIPAはフリーソフトウェアを脅かす」とメッセージを掲示した。「法案は著作権の施行を厳格にするもので、これはFSFが獲得のために戦っている基本的な自由を制限するものだ」と反対理由を説明、FSFの姉妹サイトをすべて暗くして、SOPAとPIPAの危険についての認知啓蒙を図りたいとしている。

 このほか、openSUSE、Fedora、XMBCなど多数のオープンソースプロジェクトがWebサイトで抗議を表明している。

抗議のためにブラックアウトされたMozillaのWebサイト
抗議のためにブラックアウトされたMozillaのWebサイト

WordPress.org
http://www.wordpress.org/

LibreOffice.org
http://www.libreoffice.org/

Mozilla
http://www.mozilla.org/

Free Software Foundation
http://www.fsf.org/

openSUSE.org
http://www.opensuse.org/

Fedora Project
http://fedoraproject.org/

XMBC
http://xbmc.org/