高色深度の画像に対応した画像レタッチソフト「CinePaint 1.0」リリース
CinePaintプロジェクトは11月29日(米国時間)、オープンソースのレタッチソフトウェア「CinePaint 1.0」を公開した。元々はFilmGIMPとして開発されていたもので、改名後初の正式版リリースとなる。
CinePaintは「GIMP 1.0.4」をベースに独自の機能拡張を加えたレタッチソフトウェア。35mmフィルムから取り込んだ、高い色深度を持つ画像に対応しているのが特徴で、16ビットおよび32ビットの浮動小数点チャネル(64ビットRGBAおよび128ビットRGBA)をサポートする。当初はFilmGIMPというプロジェクト名で開発されてきたが、開発者がプロジェクトを去ったため、2008年に新しいチームがプロジェクト名を変更して再度スタートを図っている。FilmGIMPは映画スタジオでも採用されており、「ハリー・ポッター」などのVFXを手がけたリズム&ヒューズ・スタジオなどでも使われた実績がある。
CinePaint 1.0は、2007年以来のリリースとなる。0.26と大きな変更はなく、1.0としたのは「管理上の理由」としている。現時点では、Mac版とWindows版のリリースはなく、Linuxのみに対応する。ライセンスはGPL v2。
29日にバージョン1.0をリリース後、CinePaintは大規模なTIFFファイルの処理時にメモリリークのバグが見つかったことを報告している。公式Webサイトにて、デバッグツールの「Valgrind」を利用して修正する方法を紹介している。
CinePaint
http://www.cinepaint.org/