シングルウインドウ表示が加わった「GIMP 2.8」が登場
5月3日、フリーのフォトレタッチツール「GNU Image Manipulation Program(GIMP)」 の最新安定版「GIMP 2.8」がリリースされた。シングルウィンドウモードやドッキングの挙動変更などUI面で多くの変更が加えられているほか、機能も強化されている。
GIMPはフリーかつマルチプラットフォームの画像処理ツール。フォトレタッチのほか、画像の合成やエフェクト処理などの機能を備えているライセンスはGPLv3。
GIMP 2.8ではユーザーインターフェイス(UI)やツールなどで変更が加わっている。UIではまず、オプションとしてシングルウィンドウモードが導入された。ドッキング可能なダイアログやイメージを1つのウインドウに統合したモードで、「Window」メニューから設定できる。また、ドッキング可能なツールウィンドウを横方向にドッキングすることも可能となった。
レイヤー機能では「レイヤーグループ」が導入され、ツリー構造でのレイヤー管理が可能となった。レイヤーグループ機能はスクリプトからの操作も可能となっている。
「File」メニューでは「保存」(ネイティブの.xcfで保存する)と「エクスポート」(.pngや.jpgなど他のフォーマットで保存)が明確に分離され、分かりやすくなったという。
また、テキストツールの挙動も変更された。従来テキストはポップアップウィンドウ上で編集する形だったが、GIMP 2.8ではキャンバス上での直接編集が可能となった。そのほか、ルック&フィールやブラシの改良、ゲージ変形なども加わっている。
GIMP 2.8は2008年10月にリリースされたGIMP 2.6以来のメジャーアップグレードとなる。当初は2011年内にリリースを見込んでいたが、予定より遅れての公開となった。なお、2.6系では2012年2月に最終となるバージョン2.6.12が公開されている。
GNU Image Manipulation Program(GIMP)
http://www.gimp.org/