企業向けCMSの相互運用仕様CMISを実装する「Apache Chemistry」がASFのトップレベルプロジェクトに昇格

 Apache Software Foundation(ASF)は2月23日(米国時間)、「Apache Chemistry」をトップレベルプロジェクト(TLP)に昇格することを発表した。Apache Chemistryは企業向けCMSの相互運用仕様「CMIS(Content Management Interoperability Services)」をオープンソースで実装するプロジェクト。

 CMISは標準化団体OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)が策定する企業向けコンテンツ管理システムの相互運用に向けた仕様。CMISに準拠した製品としてはAlfrescoやEMC Documentum、IBM FileNet、Microsoft SharePoint、Nexeoなどがあり、Apache Chemistryはこれらのレポジトリと相互運用できるAPIやCMIS準拠のレポジトリコネクタを構築するライブラリを提供する。CMISクライアントおよびサーバー向けのJavaライブラリやテストツールを含むOpenCMISを中心に、合計4つのサブジェクトで構成されている。

 OpenCMISは米Adobe Systems、独SAPなど多数の商用ソリューションやオープンソースのソフトウェアで実装されているという。

 Apache Chemistryは2009年5月にASFのインキュベータプロジェクトとなり、約1年半でTLPに昇格することになる。ASFでは、「CMISの普及を促進することに成功している」とこれまでの成果を評価している。

Apache Software Foundation(ASF)
http://www.apache.org/

Apache Chemistry
http://incubator.apache.org/chemistry