Python 3.2ベータ1がリリース

 Python開発者は12月6日、Python 3.2ベータ1を公開した。安定性と機能強化を図った最新版となり、来年2月の正式版リリースに向け、作業が進められている。

 Pythonは2010年7月にバージョン2系最後のメジャーアップデートとして「Python 2.7」を公開。以後、Pythin 2.x系はメンテナンスのみの更新となり、最新機能の開発は3系に移動している。

 Python 3.2では文法レベルでの変更はなく、機能改善が中心となる。単体テストモジュール(unittest)やGIL(Global Interpreter Lock)実装が改善された。デバッガ(pdb)ではinteract、display、undisplayなどのコマンドが加わった。時刻値モジュールのピュアPython実装、設定情報にアクセスするsysconfigモジュールなども特徴となる。

 これらに加え、PEP(Python Enhancement Proposals、Python改良案)3147で提案されていた.pycレポジトリディレクトリのサポートや、PEP 384で提案されていた拡張モジュール向けステーブルABIなども実装される。.pycレポジトリディレクトリではソースコードファイルの共有が改善され、ABI(Application Binary Interface)は各バージョン向けに作成したモジュールの互換性のためのアプローチとなる。

 開発チームは年内にベータ2を公開し、2011年1月にリリース候補版を公開後、2月初めに正式版を公開する予定。

Python Software Foundation
http://www.python.org/

「What’s New In Python 3.1 ?」
http://docs.python.org/dev/whatsnew/3.2.html

「Python 3.1」ダウンロード
http://www.python.org/download/releases/3.2/