Mozilla、最新JavaScriptエンジン「JagerMonkey」を搭載したプレビュービルド公開

 Mozillaは9月8日、最新の「Firefox JS Preview Builds」を公開した。新しいJavaScriptエンジン「JagerMonkey」を含むもので、速度が大きく改善しているという。

 JagerMonkeyはMozillaが開発中の最新のJavaScriptエンジン。Mozillaは2010年3月に高速化を最大の目的とするJagerMonkeyプロジェクトを発表、現行のJavaScriptエンジン「TraceMonkey」の最適化を図った。

 TraceMonkeyではトレース(パス)処理に強みを持つが、それ以外の処理では高速化が実現できないという問題があった。JagerMonkeyはこの問題を解決するため、メソッド全体を機械語に変換するアプローチをとる。プレビュー版では、ベースとなる値型に手を加え、WebKitの「JavaScriptCore」の基本的なコンポーネント、アセンブラ、正規表現コンパイラを一部インポートして、クロスプラットフォームの新しいJITコンパイラを作成したという。

 その結果、ベンチマークは大きく改善し、GmailやFacebookなどJavaScriptを多用したWebサイトも高速に動作したと報告されている。

 公開されたプレビュービルドはFirefox 4ベータ6の早期バージョンとなり、対応OSはLinux、Mac、Windows。まだ開発段階であり、テスト目的で利用するよう警告している。

Mozilla
http://www.mozilla.com/

Firefox JS Preview Buildダウンロード
http://nightly.mozilla.org/js-preview.html