Linux Foundation、アクセシビリティAPI「IAccessible2 for Windows 1.2」をBSDライセンスに変更
非営利団体のLinux Foundationは7月6日(米国時間)、Windows向けのアクセシビリティAPI「IAccessible2 for Windows 1.2」をBSDライセンスで公開することを発表した。Windowsアプリに統合しやすくすることで幅広い採用を促進する。
IAccessible2は、障害のある人に向けたコンピュータ利用支援機能を提供するAPI。視覚障害者がオンラインテキストを読んだり、聴覚障害者がWebカンファレンスサービスを利用する、といったケースに向けた支援機能を提供するほか、入力操作が難しい人向けの入力支援機能なども含まれている。現在、Linux Foundationの作業グループOpen Accessibility(A11y)Workgroupの下で開発が進んでおり、すでにMozillaのFirefoxや米IBMのLotus Symphonyなどが採用している。
IAccessible2はライセンスにLGPLを採用してきたが、プロプライエタリ製品であるWindows環境での利用をしやすくするためにライセンスをBSDに変更する。すでに米Adobe Systemsが同社のAcrobatやAdobe Readerといった製品の次期版で対応を予定しているという。これにより、米MicrosoftのアクセシビリティAPI「Active Accessibility API(MSAA)」とのギャップを埋めることができる、とLinux Foundationは述べている。
Linux Foundationは同時に、IAccessible2プラットフォームを利用したWindowsアプリケーションテストツール「AccProbe」も発表した。IBMがEclipseで開発したものをLinux Foundationに寄贈したもので、BSDライセンスで公開している。
Linux Foundation
http://linux-foundation.org/
Open Accessibility(A11y)Workgroup
http://a11y.org/