富士ソフト、Linuxを採用した小型ヒューマノイド・ロボット「PALRO」

 富士ソフトは2010年2月1日、人と自然な会話を行う「コミュニケーション知能」と自律移動を実現する「移動知能」を搭載した小型ヒューマノイド・ロボット「PALRO」(パルロ)を開発したと発表した。ソフトウェア・プラットフォームにLinuxを採用し、さまざまな機能拡張が可能。3月15日から教育機関向けモデルを先行販売する。

 身長39.8cm、体重1.6kgの二足歩行ヒューマノイド・ロボット。同社が組み込みソフトウェア開発で培った技術と、知能化技術を融合した。コミュニケーション知能は、顔認識、指定物体認識、音源方向認識、音声認識など、移動知能は、位置認識、経路計画、障害検出、回避行動などの要素技術からなる。

 これらの組み合わせで、人との会話、映像からの指定物の検索、興味反応認識などの機能を実現する。また、機能拡張可能なソフトウェア・プラットフォームにすることで、ユーザーに情報やサービスを提供する「パーソナル・ホーム・コンシェルジュ」として成長させることも可能という。

 開発言語はC++、開発環境はGCCを採用。専用ライブラリを提供し、アプリケーション開発をサポートする。また、将来的にはソフトウェア・プラットフォームのオープンソース化も検討しているという。

 教育機関向けモデルの直販価格は29万8000円。また、2010年度中には、ロボット愛好家から学生、シニア層まで幅広いユーザー層向けに、アプリケーションを追加したコンシューマ向けモデルを発売する予定。価格は未定。なお名前は、pal(友達)とro(ロボット)の造語。

PALRO
http://www.fsi.co.jp/solution/robot/palro/

富士ソフト
http://www.fsi.co.jp/