産総研、ロボット開発基盤ミドルウェアをOSS公開
産業技術総合研究所（産総研）は、RT（Robot Technology）ミドルウェア「OpenRTM-aist（Open Robot Technology Middleware implemented by AIST）」のC++言語版最新バージョン1.0を2010年1月28日、オープンソースソフトウェアとしてリリースした。
センサーやモーター、ロボットアーム、移動台車などのロボット機能要素をソフトウェアレベルでモジュール化した。通信ネットワークを介して自由に組み合わせ可能で、信頼性や再利用性を高め、効率的にロボットシステムを開発できるという。
モジュールの基本単位であるRTコンポーネントのインタフェース仕様は、国際標準化団体OMG（Object Management Group）の公式標準仕様として採択されたRTC（Robotic Technology Component）仕様バージョン1.0に準拠。OpenRTM-aistは、OMG RTC仕様に準拠した世界初の実装となる。
動作環境はLinux、FreeBSD、Windows。OSSコミュニティへの貢献と、技術移転による将来的な事業化の両方を念頭に置き、EPL（Eclipse Public License, v 1.0）と個別ライセンスを選べるデュアルライセンスを採用した。
今後は、Java言語版およびPython言語版のバージョン1.0をリリースするほか、ロボットソフトウェアプラットフォームとしてOpenRTM-aistバージョン1.0対応のシステム開発ツールを開発する予定。また、μITRON系OSへの移植も進める。いずれも開発終了し次第、OSSまたはフリーのソフトウェアとして公開する予定。
OpenRTM-aist
http://www.openrtm.org/
