Symbian FoundationがマイクロカーネルとSDKを公開、「Android」「WebOS」などに対抗
非営利団体Symbian Foundationは10月21日(英国時間)、携帯電話向けOS「Symbian OS」のマイクロカーネル「EKA((EPOC Kernel Arcitecture)2」と対応するソフトウェア開発キット(SDK)をリリースした。ライセンスはEclipse Public License(EPL)。米Googleの「Android」などに対抗する。
Symbian OSは現在、スマートフォンで最多のシェアを持つOS。フィンランドNokia、韓国Samsungなどの主要メーカー、日本ではNTTドコモも採用している。英Symbianが開発してきたが2008年にNokiaが買収、その後非営利団体Symbian Foundationとしてオープンソース化を進めている。
今回公開したのは、心臓部となるマイクロカーネル。マルチタスク、シンメトリックマルチプロセッシングなどの堅牢なリアルタイムアーキテクチャを特徴とするという。SDKには、カーネル、補完パッケージ、ARMコンパイラツールチェーン(RVCT4.0)、QEMUエミュレーターなどが含まれる。
Symbianは今回のマイクロカーネルの公開を重要なステップとしており、当初の予定より9カ月早く実現したとしている。合計134個あるパッケージのうち、すでに16個をオープンソースとして公開済みという。
今後、GCCコンパイラや英ARMのCPU省電力技術「Thumb2」や「NEON」への対応を進めていく計画だ。
Symbian Foundation
http://www.symbian.org/