米IBMらがオープンソースマシン学習コンパイラを発表――開発時間を短縮

 米IBMは6月30日(米国時間)、オープンソースのマシン学習コンパイラ「Milepost GCC」を発表した。インテリジェント機能を利用して、組み込み向けアプリケーションの開発時間を短縮し、性能を改善できるとしている。

 Milepost GCCは、IBMが欧州連合(EU)の研究プロジェクトであるMilepost Consortiumと共同で開発したGCC(GNU Compiler Collection)ベースのツール。同コンソシアムには、イスラエルにあるIBM Haifa Research、エジンバラ大学、英ARC International、仏CAPS Enterprise、フランス国立情報学自動制御研究所(INRIA)が参加している。

 GCCをインタラクティブなマシン学習対応研究ツールに変換する「Milepost Framework」を利用、それぞれの設定に応じてコンパイラを開発することなく、自動的に最適化するコンパイラを生成する。ターゲットアーキテクチャ向けにアプリケーションを迅速にチューニングするため、再設定して構築するシステムの開発期間を短縮できるという。「IBM System p」で行った組み込みアプリケーションのベンチマークテストでは、性能が平均18%改善されたという。

 Milepostはこれに合わせ、コードチューニングのためのWebサイトも開設している。Milepost GCCはMilepost ConsortiumのWebサイトより入手できる。

米IBM
http://www.ibm.com/

Milepost Consortium
http://www.milepost.eu/