NEC、小型Linuxサーバを活用した「現場可視化ソリューション」
NECとNECエンジニアリング(本社:東京都品川区)は2008年11月7日、手のひらサイズの超小型Linuxサーバを活用した「現場可視化ソリューション」の販売を開始した。ウェアラブル型の端末を通して、現場の作業者を遠隔地からサポート。管理者とのリアルタイムのコミュニケーションが難しい場所で、安全管理や品質管理の向上を図れるという。
ソリューションは、組み込みLinuxを搭載した重さ130gのモバイルサーバ「VIシリーズ」と、無線LANや3.5Gなどの通信ネットワーク、音声・画像サーバ群、監視システムで構成。モバイルサーバの出入力端子に、映像、音声、センサー、位置情報などの機器を接続して、状況を遠隔地の管理者にリアルタイムで伝え、的確な指示を仰ぐことができる。ヤマハ、谷沢製作所(本社:東京都中央区)と共同開発。日本鉄鋼連盟と協力して実証実験を行った。
モバイルサーバは、作業者の体に装着するタイプのほか、谷沢製作所と共同開発した通信機能内蔵ヘルメット「Uメット」を用意した。「Uメット」には、内蔵カメラの映像配信、音声コミュニケーションや、作業者が転倒した場合にアラームを発する加速度センサーなどを搭載可能。完全なハンズフリー性を実現するという。
利用分野としては、建築・土木作業や鉄鋼業、重化学工業、電気・ガス・水道・鉄道・通信などのライフライン施設、データセンターなどが想定されている。
基本構成は、映像配信/管理サーバ1台、映像配信/管理用アプリケーション1ライセンス、音声MCU(Multipoint Control Unit)1台、モバイルサーバきょう体タイプ6台、ビューワー用PC1台で、販売価格は600万円(関連SI費含む)からの予定。2009年1月に出荷を開始する(Uメットは2009年3月予定)。今後3年間で関連SI費含みで全世界400億円の販売を目指す。
現場可視化ソリューション
http://www.nec-eng.co.jp/pro/vi/genbakashika_sl.html
Uメット
http://www.tanizawa.co.jp/umet/
NECエンジニアリング
http://www.nec-eng.co.jp/