会津若松市、OpenOffice.org導入での現場の声と対応事例を公開

 「OpenOffice.org」を全庁的に導入している福島県会津若松市は2008年10月8日、導入に伴って、現場から上がってきた声や、対応が必要となった事例などをWebサイトで公開した。「外字が表示されない」「納付書に使うOCR用フォントで印刷できない」「罫線に点線・破線が使用できない」など、これまで発生した問題と、その解決方法を掲載している。

 同市は今年5月、OpenOffice.orgの導入を発表し、職員研修を経て10月から事務用パソコン240台の入れ替えを行っている。これと並行して8月から導入関連の情報公開を開始。導入までの経緯や経費、職員アンケートの結果、サポート掲示板での疑問・質問のやりとりなどを公開している。

 新たに公開した事例は、全庁導入にあたって発生した問題と、その解決策または回避策。外字表示のように解決済みの問題のほか、罫線の問題のように完全な解決には今後のバージョンアップを待たねばならないケースも紹介している。

 同市の担当者によると、OCR用フォントの問題と、庁内で利用しているWebアプリケーションのフォームの一部が表示されない問題が一番対応に苦労したという。原因は、両者ともコンポーネントがMicrosoft Ofiice依存だったことで、前者はフォントの自作、後者はマイクロソフト公式サイトからWebブラウザ用機能拡張を入手することで回避した。

 また、発生事例のほか、サポート掲示板での疑問・質問の記録追加や、マクロに関する情報を公開した。マクロへの対応はこれまで困難と判断していたが、OpenOffice.org 2.4以降でマクロ再現性が高まってきたことから、資産活用の方向で再検討を進めているという。

会津若松市
http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/ https://www.youtube.com/user/aizuwakamatsucity

OpenOffice.org導入情報公開
http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/ja/shisei/torikumi/ooo/index.htm