NEC、データセンター省電力化ソリューションを体系化
NECは2008年7月10日、IT機器の空調・電源設備の効率化による省電力化ソリューション「ITファシリティソリューションサービス」を体系化して販売開始した。新たに温度管理とモニタリングのソリューションを加え、新設の専任組織「REAL IT COOL推進センター」を通じて企業やデータセンター事業者に売り込む。
同社はこれまで、ファシリティ向けとして、「環境改善」「セキュリティ」「空調」「地震対策」「電源バックアップ」の5種類のソリューションを展開。停電や地震などの設備対策を提供してきた。今回新たに「局所冷却ソリューション」と「モニタリングサービス」の2つを加え、7種類のソリューションで体系化した。
「局所冷却ソリューション」は、米APC製の局所冷却装置「InfraStruXure InRow」と、NEC製サーバおよびストレージを組み合わせた「ヒートコンパクトクーリング」で年間電気消費量を最大60%削減。IT機器の排熱を囲い込んで集中冷却する「ホットアイルコンテインメントシステム」を併せて、さらに14%削減できるという。2008年度にはAPCと共同開発した次期版を投入する予定。
「モニタリングサービス」は、温度・湿度と電力の各センサーをコンピュータラックに装備して、ネットワーク経由で24時間365日監視する。ホットスポット、電力供給異常を早期に検知して、冷却効率を向上できるという。
2012年で100億円の売り上げが目標。なお10月には、NEC本社「プラットフォームイノベーションセンター」内にサーバ、ストレージ、ソフトウェア、ファシリティなどを組み合わせたデモ・検証環境を設置する予定。【鴨沢 浅葱/Infostand】