米Adobeが「Acrobat 9」とオンラインサービスを発表

 米Adobe Systemsは6月2日(米国時間)、PDF作成ソフトウェアの最新版「Adobe Acrobat 9」を発表した。「Adobe Flash」のサポートなどマルチメディアの強化が特徴となる。同時に、ホスティングサービス「Acrobat.com」のベータ版もリリース、米Googleらが展開するオンラインオフィスサービス市場に参入した。

 Acrobat 9はFlashのサポートを強化し、Flashコンテンツの組み込みが可能となった。また、動画、ドキュメント、オーディオなど複数のメディアを集めてPDFファイルを作成する新機能「PDF Portfolios」も加わるなど、Adobeが進めているリッチメディア戦略に沿うものとなった。作成したファイルは、「Acrobat Reader」で閲覧できる。

 Standard、Pro、Pro Extendedの3エディションがあり、今年7月に英語、日本語、ドイツ語、フランス語版の提供を開始する。価格は、Standardの場合で299ドル、アップグレード価格99ドル。

 Acrobat.comは、Adobeのオンラインオフィスサービス。ワープロ「Acrobat Buzzword」、最大3人まで参加可能な動画・音声を利用したWeb会議アプリケーション「Adobe ConnectNow」、ファイルをPDFに変換できるPDFコンバーター(最大5件まで無料)、ファイルの共有・保管などの機能を提供する。

 Acrobat 9との連携を強化、Acrobat 9からアクセスし、ファイル共有やデータ収集などを行う作業スペースとして利用できるという。

 Acrobat.comは現在ベータ版で、言語は英語版のみ。利用は無料。

米Adobe Systems
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