ネットセキュリティ:「ネットは安全に」 遠隔地勤務者の意識が低下

 米Cisco Systemsは2月5日(米国時間)、リモート・ワーカー(遠隔地勤務者)などのセキュリティ意識についての調査結果を発表した。「インターネットがより安全になっている」と考えるワーカーが増える一方で、「セキュリティ意識が低下した」と感じているIT担当者が増えたことが分かった。

 調査結果によると、「安全になっている」と考えるリモート・ワーカーは56%で、前年から8ポイント増。「リモート・ワーカーのセキュリティ意識が低下した」と考えるIT担当者は55%で同11ポイント増だった。

 同社は、こうした認識の一因として、ネット攻撃が、より分かりにくいものに進化している点を指摘。従業員の“誤った安心感”につながった可能性があるとみている。そのうえで、世界的に増えているリモート・ワーカーのセキュリティ意識の低下が、勤務先企業のリスクを高めるおそれがあると警鐘を鳴らしている。

 調査は、日米を含む10カ国でリモート・ワーカーとIT担当者の計2000人あまりに聞いた。このほかの主な結果は、▽疑わしい送信元からのメールや添付ファイルを開くリモート・ワーカーの割合は、中国が62%で最も高く、英国(48%)や日本(42%)でも高い▽近隣の無線LANに無断接続するリモート・ワーカーの割合は、全体で12%を占め、日本では前年の6%から3倍の18%に急増した――など。【高森 郁哉/Infostand】

米Cisco Systems
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