SAPジャパン、CRMアプリの新版「SAP CRM 2007」を発表――ユーザー・インタフェースを一新し、iGoogle並の操作性を実現
SAP CRM 2007は、SAPが提供する第7世代のCRMアプリケーション。「SAP CRM 2006」の発売が見送られた日本では、「SAP CRM 2005」の発売以来、約2年ぶりのメジャー・バージョンアップとなる。
既報のとおり、SAP CRM 2007では、操作性の向上に重点を置いたユーザー・インタフェース（UI）の全面刷新が施されている。例えば、データ項目のカスタマイズなどは、ドラッグ＆ドロップを中心とした簡単な操作で行うことが可能だ。
SAPジャパンのソリューション本部でCRM担当部長を務める桃木継之助氏は、「UIの刷新にあたって数百の画面を作り直し、My Yahoo!やiGoogleなどと同様の柔軟な使い勝手を実現した」と力説する。
また、SAPが提唱する「エンタープライズSOA」の概念に基づき、ほぼすべての機能をサービス化（部品化）し、SAP NetWeaver上で他のシステムと連携させることが可能となっている。同社のバイスプレジデントでCRM事業開発の指揮を執る岡村崇氏は、発表に際し、「フロントオフィスとバックオフィスの業務を一体化し、マーケティングからアフターサービスに至る業務プロセスをエンド・ツー・エンドで提供することができるのがSAP CRM 2007の強み」と強調した。
そのほか、業種別機能として、消費財業界でニーズの高い販売促進費管理機能や、産業機械・自動車業界向けのサービス・パーツ管理機能などが新たに追加された。また、コールセンター向けの顧客対応最適化機能やB2C/B2B対応の価格最適化機能といった新機能も加えられたとしている。
SAPジャパンは今後、国内CRM市場におけるさらなるシェア拡大に向けて、エンタープライズSOAを推進するとともに、ビジネス・パートナーとの協業を強化していく方針だ。具体的には、「約200社の既存パートナーとの連携を強化し、従来の作り込み型の開発や他社パッケージを手がけるパートナーを取り込んでいく」（岡村氏）という。また、バリュー・エンジニアリング（VE）の考えに基づき、SAP CRM 2007の導入効果を試算する「バリュー・アセスメント・サービス」を提供し、SAP製品の導入によって得られるビジネス価値を対象企業ごとに明確に算出・提示することで、顧客獲得につなげていく計画だ。
(大川 亮／Computerworld)
SAPジャパン
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