Google:民間で月面探査 開発競争がスタート

 米国の宇宙開発関係者が立ち上げた企業「Odyssey Moon」は12月6日(現地時間)、2012年末までに民間による月面探査を実現させる計画を発表した。米Googleが最近、探査を成功させた企業・団体に賞金2000万ドルを贈るコンテスト「Google Lunar X PRIZE」を始めたの受けて、名乗りを上げた。

 同コンテストは、民間の活力で宇宙利用に弾みをつける試み。月面で無人探査機を500メートル以上移動させ、高品位の映像や画像を発信できれば賞金を得られる。国際宇宙大学の創設者の一人であるロバート・リチャーズ氏らが、会社を設立して挑戦することになった。

 国際衛星通信事業「INMARSAT」の立役者だった業界の重鎮が会長に就任。故カール・セーガン博士らが設立した米国惑星協会も、チームに加わった。計画の詳細は明らかにしていないが、スペース・シャトル計画にかかわったカナダのMDA社に探査機を発注する。

 コンテストに登録したのは、今のところOdyssey Moonだけだが、日本を含む各国の約350団体から問い合わせが来ているという。米カーネギー・メロン大学も参加の準備を進めている。【南 優人/Infostand】

Odyssey Moon
http://www.odysseymoon.com/

Google Lunar X PRIZE
http://www.googlelunarxprize.org/lunar