XAM実装のストレージ・ソフトをEMCら4社が披露――フィックス・コンテンツの相互運用デモを4社で実施
XAMの目的は、ベンダー各社のストレージ・システムに格納されたフィックス・コンテンツへのアクセス手段を共通化することにある。XAMは2004年10月、IBMとEMCの共同プロジェクトとして標準化作業がスタート。その約1年後の2005年9月には、ストレージ業界の標準化団体であるSNIA(Storage Networking Industry Association)に提出されている。
SNIAによると、XAMの普及拡大を目指す「XAM Initiative」には現在、独立系ソフトウェア・ベンダーやアプリケーション・ディベロッパー、ストレージ・ベンダーなど45社が加わっているという。XAMは来年初めに米国規格協会(ANSI)に提出され、国際標準規格に向けたレビューが行われる予定だ。
XAMを実装したストレージ・ソフトウェアが披露されるのは、今回のSNWが初めてだ。16日のデモには、EMCのほか、HP、Sun Microsystems、Vignetteが参加した。
XAMは、OSや各種コンテンツ・アプリケーション(電子メール、ファイル/データベース・アーカイビング製品など)と、コンテンツにアクセスする管理ソフトとの間で抽象レイヤとして機能し、異なるアプリケーションやストレージ間でもデータを同じ手順で検索できるようにする。
今回のデモを主導したSNIAで会長を務めるヴィンセント・フランチェスキーニ氏は、「(XAMにより)エンドユーザー側は、異なるベンダーのストレージ・ソフトウェアであっても制約を受けることなく、詳細なデータ管理戦略を策定できるようになる」と語り、XAMの意義を強調した。
同氏はまた、異なるディスク・サブシステム間でのデータ移動方法もXAMによって簡素化されるため、特定のアプリケーションや技術から他のアプリケーションなどにデータをダウンロードする際にミドルウェアを使う必要もなくなると語った。
今回のSNWではXAM対応ソフトが目玉の1つとなっている。16日のデモで取り上げられた製品は、EMCのファイル・アーカイビング・ソフト「DiskXtender」やHPの「Database Archiving software」のほか、Sunの画像処理アプリケーション、Vignetteのコンテンツ管理ソフトウェアなどだ。
なお、EMCのCentera担当CTO(最高技術責任者)、マイケル・キリアン氏は、XAM仕様に対応するインタフェース・モジュールの出荷計画を明らかにしている。
(ルーカス・ミアリアン/Computerworld オンライン米国版)
Storage Networking World Fall 2007
http://www.snwusa.com/
提供:Computerworld.jp