Symantec、DBクラスタ管理ソフトで「Unbreakable Linux」に対応――Oracleとの合意に基づきLinux上のOracle RACをサポート
SFCFSRACは、これまで「Veritas Storage Foundation for Oracle RAC」(SFRAC)として提供されてきたDBクラスタ管理ソフトをブラッシュアップした新製品。すでに8月10日より提供されている。Linux版のみがリリースされ、UNIX上で稼働するOracle RACに関しては引き続きSFRACで対応する。
SFRACからの大きな変更点は、サポートLinuxプラットフォームを拡充したこと。SFRACがサポートしていたRed Hat Enterprise LinuxおよびSUSE Linuxに加え、Oracle独自のLinuxサポート・プログラム「Unbreakable Linux」の下に提供される「Oracle Enterprise Linux」をサポートした。
Oracle Enterprise Linuxのサポートは、SymantecとOracleの合意の下に行われた。両社によれば、Unbreakable Linuxサポート・プログラムに対する需要の高まりを受けて、SFCFSRACなどのSymantec製品をOracle Enterprise Linuxの対応製品として認定することになったという。
説明会に際し、Symantecのプロダクトマーケティング部でリージョナルプロダクトマーケティングマネージャを務める朝倉英夫氏は、「Oracle Databeseユーザーの多くがアベーラビリティを確保するためにHAクラスタを利用しているが、ダウンタイムが許されない業務ではRAC構成が必要」とOracle RACとSFCFSRACを併用するメリットを強調した。
クラスタ構成のDBサーバにおいては、1つのサーバに障害が発生したときには別のサーバにサービスが引き継ぐことで運用を継続する。ただし、朝倉氏によれば、通常のHAクラスタでは、ファイルシステムの再マウントやボリュームの切り替えといった処理が発生するため、ダウンタイムがゼロになるわけではないという。
Oracle RACとSFCFSRACを利用することで、これらの処理が不要になり、ダウンタイムをゼロにすることができる。なお、SFCFSRACにおいては、ファイルシステムの再マウントを「Cluster File System」、ボリュームの切り替えを「Volume Manager」がそれぞれ実行する。
また、朝倉氏は、「Oracle RACの機能はデータベースに焦点を当てたものであり、管理性を高めるには不足している面がある」とし、SFCFSRACはスナップショットなどの機能を利用できるほか、Oracle DB以外のRDBMSも管理できるコンソールが提供されると、Oracle RACに備わる機能と比べたときのSFCFSRACの優位性をアピールした。
(大川 泰/Computeworld)
Symantec
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