CiscoもVMwareに資本参加へ――VMwareの株式約1.6%を取得

 米国Cisco Systemsは7月27日、仮想化ソフトウェア・プレーヤーのVMwareに資本参加することを明らかにした。これは、7月10日に2億1,850万ドル相当の出資を発表したIntelに続く動きだ。

 Ciscoは、VMwareが近く予定している株式10%の新規株式公開(IPO)に合わせて、VMwareの親会社であるEMCが所有しているクラスA普通株のうち1億5,000万ドル分を購入する計画だ。ただし、出資が成立するには、規制当局の承認およびその他の契約条件をクリアする必要がある。出資が完了すれば、CiscoはVMwareの発行済み普通株総数の約1.6%を所有することになる。

 米国証券取引委員会(SEC)に提出されたVMwareの最新のS-1フォームによると、CiscoはVMware株を1株25ドルで600万株取得する。VMwareは現在、Cisco幹部を自社の取締役会に迎えるかどうかを検討しているという。

 CiscoはVMwareへの資本参加で両社の結び付きを強め、VMwareの仮想化ソフトウェアとCisco製ネットワーク製品を採用するユーザーが増加することを期待している。また両社は、共同開発と共同マーケティングで協力し合うことに合意したことも明らかにした。

 Intelは7月10日、ベンチャー資本部門のIntel Capitalが2億1,850万ドルを投じてVMwareのクラスA普通株を1株23ドルで購入すると発表した。この投資により、IntelはVMware株を950万株、すなわち同社の普通株総数の約2.5%を保有することになる。VMwareはIntel出身者を取締役会の新メンバーに指名する方針だ(関連記事)。

 ストレージ・ベンダーのEMCはVMware株式10%をスピンオフする計画を2月に発表し、約3,300万株を1株23ドル~25ドルの価格で売却することを明らかにしている。EMCは9月30日を末日とする同社会計年度の第3四半期にIPOを実施する意向だが、IPO後もVMwareの筆頭株主として同社株の大半を所有し続ける。EMCは公募により約7億4,000万ドルを調達したい考えだ。

 EMCは2004年1月にVMwareを6億2,500万ドルで買収、社長兼CEOを務めていたダイアン・グリーン氏を責任者とする独立したソフトウェア子会社として傘下に収めた。

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)

米国Cisco Systems
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米国VMware
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提供:Computerworld.jp